染色体数を半分にする減数分裂と、受精後に体ができあがっていく発生のしくみ、周囲の細胞に分化の方向を指示する形成体のはたらきを学ぶ単元です。
だいじな考え方
- 減数分裂は連続する2回の分裂(第一分裂・第二分裂)からなりますが、DNAの複製は最初の1回だけです。第一分裂で相同染色体が対合してから分かれるため、できる細胞の染色体数はもとの半分になります。
- 受精では、半数の染色体を持つ精子と卵が合わさるため、受精卵はもとの体細胞と同じ染色体数(2倍数)に戻ります。
- 発生の初期には、卵割という特殊な体細胞分裂をくり返して細胞数を増やしていきます。
- 形成体(オーガナイザー)は、隣接する細胞にはたらきかけて分化の方向を決める誘導という現象を起こしますが、自分自身が直接組織を作るわけではありません。
減数分裂で染色体数は半分に、受精でもとの数に戻る。
やりかた
- 体細胞の染色体数(2n)を確認する
- 減数分裂で相同染色体が分かれることを踏まえ、生殖細胞の染色体数(n)を求める
- 受精では精子と卵の染色体数を足し合わせ、もとの2nに戻ることを確認する
- 発生の問題では、どの部分が誘導する側(形成体)か、誘導される側かを見分ける
れい
問題: ヒトの体細胞の染色体数は46本である。減数分裂によってできる精子・卵の染色体数はいくつか、理由も含めて答えよ。
- 減数分裂は第一分裂・第二分裂からなり、DNA複製は最初の1回だけ
- 第一分裂で相同染色体が対合し、分かれることで染色体数が半減する
- よって精子・卵の染色体数は46の半分になる
答え: 23本
つまずきやすいところ
減数分裂と体細胞分裂を、染色体の動きが同じだと考えてしまう
減数分裂は第一分裂で相同染色体が対合して分離するため、体細胞分裂とは染色体の分かれ方が異なる
受精によって、染色体数がさらに半分になると考えてしまう
受精では半数の精子と卵が合わさるため、もとの体細胞と同じ染色体数に戻る
形成体は、特定の細胞を直接作り出す物質だと考えてしまう
形成体は隣接する細胞に働きかけて分化の方向を誘導するだけで、直接組織を作るわけではない
たしかめ方
- 求めた染色体数を2倍にして、もとの体細胞の染色体数に戻るかを確認します。
- 誘導の実験で、形成体を移植した部分に本来ないはずの組織ができるかどうかを図で追って理解を確かめます。