植物ホルモンが体の成長をどう調節するか、そして光や気温の変化にどう反応するか(屈性・光周性)を学ぶ単元です。
だいじな考え方
- 植物ホルモンのうちオーキシンは、光の当たらない側(陰側)に多く集まる性質があり、その部分の細胞の伸長を促進します。この左右差によって、茎は光の方へ曲がります(光屈性)。
- オーキシンのはたらき方は、濃度だけでなく器官によって異なり、茎では高濃度でも成長を促進しますが、根では同じ濃度でも抑制的にはたらくことがあります。
- 光周性とは、植物が昼と夜の長さの変化を感知して、花芽形成などの時期を決めるしくみです。多くの植物は、実際には連続した暗期(夜)の長さを感知しています。
- 植物ホルモンは、動物のホルモンのように特定の器官(内分泌腺)だけで作られるのではなく、体の様々な部分で作られてはたらきます。
光屈性は、陰側にオーキシンが集まりその側が伸びることで起こる。
やりかた
- 光が当たっている側と陰になっている側を確認する
- オーキシンが陰側に多く集まることを踏まえ、どちら側の成長が促進されるか考える
- 促進された側が伸びることで、茎がどちらに曲がるかを判断する
- 光周性の問題では、日照時間ではなく連続した暗期の長さに注目する
れい
問題: 植物の芽が光の当たる方向に曲がる(光屈性)のはなぜか、オーキシンの分布から説明せよ。
- 光は先端部で感知され、オーキシンは光の当たらない陰側へ移動する
- 陰側でオーキシン濃度が高くなり、その側の細胞の伸長が促進される
- 陰側がより多く伸びるため、茎全体が光の当たる方向へ曲がる
答え: 陰側のオーキシン濃度が高まりその側の伸長が促進されるため
つまずきやすいところ
オーキシンは濃度が高いほど、どの器官でも成長を促進すると考えてしまう
オーキシンの最適濃度は器官によって異なり、茎では促進的でも根では同じ濃度で抑制的になることがある
光周性を、日照時間(明るい時間)そのものに反応するものだと考えてしまう
多くの植物は、連続した暗期(夜)の長さを感知して花芽形成の時期を決める
植物ホルモンは、動物と同じく特定の器官(内分泌腺)だけで作られると考えてしまう
植物ホルモンは特定の器官に限らず、体の様々な部分で作られてはたらく
たしかめ方
- 光の向きを変えたときに、オーキシンの分布と茎の曲がる向きの説明が矛盾していないか図で確認します。
- 暗期の長さを基準にして、花芽形成の時期を予想し、日照時間だけで説明していないか見直します。