神経細胞(ニューロン)を興奮が伝わるしくみと、筋肉が収縮するしくみを学び、動物が刺激に反応する体のしくみを理解する単元です。
だいじな考え方
- ニューロンに興奮が生じると、活動電位が一定の大きさのまま神経繊維を伝わっていきます。刺激が強くても弱くても、興奮すれば同じ大きさの活動電位が生じます(全か無かの法則)。
- ニューロンとニューロンのつなぎ目(シナプス)では、電気信号がそのまま伝わるのではなく、神経伝達物質が放出されて次のニューロンに情報が伝えられます。この伝達は一方向にしか起こりません。
- 筋肉が収縮するときは、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントそれぞれの長さは変わらず、アクチンがミオシンの間を滑り込むことで筋全体が短くなります(滑り説)。
- 興奮の伝導速度は、興奮が伝わる距離をかかった時間で割って求めることができます。
興奮は全か無かの法則に従い、一定の大きさのまま伝わる。
やりかた
- 神経の問題では、興奮が「伝導」(1つのニューロンの中)か「伝達」(シナプスを介して次のニューロンへ)かを区別する
- 伝導速度を求めるときは、距離を時間で割る
- 筋収縮の問題では、フィラメントの長さそのものが変わるのではなく、滑り込みで筋節が縮むと考える
- 求めたい量にあわせて単位をそろえて計算する
れい
問題: ある神経で、20mm離れた2点を興奮が伝わるのに0.50ミリ秒かかった。伝導速度は何m/sか。
- 距離を単位変換する。20mm=20×10^-3m
- 時間も単位変換する。0.50ミリ秒=0.50×10^-3秒
- 伝導速度=距離/時間=20×10^-3/(0.50×10^-3)
答え: 40m/s
つまずきやすいところ
興奮が神経を伝わるとき、活動電位の大きさがだんだん小さくなっていくと考えてしまう
興奮は全か無かの法則に従い、減衰せず一定の大きさのまま伝わる
シナプスでの興奮の伝達を、電気信号がそのまま次のニューロンに伝わると考えてしまう
シナプスでは神経伝達物質が放出され、化学的に興奮が一方向に伝えられる
筋収縮で、アクチンとミオシンのフィラメント自体の長さが縮むと考えてしまう
滑り説では、フィラメントの長さは変わらず、アクチンがミオシンの間を滑り込むことで筋全体が縮む
たしかめ方
- 求めた伝導速度の単位をもう一度見直し、距離と時間の単位が正しくm、sにそろっているか確認します。
- 筋収縮の図で、収縮の前後でアクチンとミオシンが重なる部分の長さが変わっているかを確かめます。