分数関数・無理関数のグラフの特ちょうと、数列や関数がある値に近づくようす(極限)を調べる単元です。
だいじな考え方
- 分数関数y=k/(x-a)+bのグラフは、x=aとy=bの2本の直線(漸近線)に限りなく近づきながら、それをこえない曲線になります。
- 数列{a_n}が、nを大きくしていくとある一定の値に近づくとき、その数列は収束するといい、近づかないときは発散するといいます。
- 関数の極限lim(x→a)f(x)は、xがaに限りなく近づくときに、f(x)がどんな値に近づくかを表します。x=aでのf(x)の値そのものとは限りません。
- lim(x→0) sinx/x=1は、三角関数の極限で特によく使う公式です。xが0に近づくとき、sinxとxはほぼ同じ大きさになることを表しています。
極限は、実際にその値になるのではなく、近づいていく値。
やりかた
- 分数関数のグラフでは、分母が0になるxの値と、xを無限大にしたときのyの値から、2本の漸近線を求める
- 数列の極限は、nを大きくしたときの式の形を整理し、一定の値に近づくか調べる
- 関数の極限は、xにaを直接代入できるかをまず確かめる
- 直接代入できない形(0/0など)は、式を変形してから極限を考える
れい
問題: lim(x→0) sinx/x の値を求めなさい。
- xに0を直接代入すると、sin0/0=0/0の形になり、そのままでは求められない
- これは特別な極限公式で、xが0に近づくときsinxとxの比が一定の値に近づく
- その値は1であることが知られている
答え: 1
つまずきやすいところ
lim(x→0) sinx/xを、そのままsin0/0=0だと計算してしまう
0/0の形は「0になる」のではなく、式全体としてどんな値に近づくかを別に調べる必要がある
数列が0に近づくとき、発散していると勘ちがいしてしまう
0という一定の値に近づいているのだから、これも収束の1つ。近づく先が0でもよい
分数関数の漸近線を、グラフをかかずに式だけで見落としてしまう
分母が0になるxの値(垂直な漸近線)と、xを大きくしたときの式の形(水平な漸近線)を、必ず両方確認する
たしかめ方
- xを0に近い小さな値(0.1、0.01など)にして実際にsinx/xを計算し、1に近づいているかを数値で確かめます。
- 求めた漸近線の式を使って、グラフが本当にその直線に近づいていく形になっているかを見直します。