日本国憲法が定める人権保障のしくみと、国会・内閣・裁判所による統治機構を学びます。
だいじな考え方
- 日本国憲法は1946年11月3日に公布され、1947年5月3日に施行されました。国民主権・平和主義・基本的人権の尊重という三大原則にもとづき、国のあり方を定めています。
- 基本的人権には、自由権(第14条の法の下の平等など)・社会権(第25条の生存権など)・参政権・請求権があります。プライバシーの権利や環境権など、憲法に明記されていないが社会の変化にともなって認められるようになった「新しい人権」もあります。
- 統治機構は、国会(立法権)・内閣(行政権)・裁判所(司法権)からなる三権分立を基本とし、権力の集中を防いでいます。
- 憲法改正には、各議院の総議員の3分の2以上の賛成による国会の発議と、国民投票での過半数の賛成という、通常の法律より厳しい手続きが必要です。
新しい人権が生まれるのは、社会が変化して、憲法制定時には想定されていなかった問題が出てくるから。
やりかた
- 問題になっている権利が、自由権・社会権・参政権・請求権のどれにあたるかを分類する
- 憲法の第何条に定められているかを確認する
- 明記されていない「新しい人権」の場合は、なぜ必要とされるようになったかの背景を考える
- 統治機構の場合は、どの機関の権限にあたるかを確認する
れい
問題: プライバシーの権利が「新しい人権」として主張されるようになった背景を説明しなさい。
- プライバシーの権利の内容(私生活をみだりに公開されない権利)を確認する
- 憲法制定時にはなかった技術(情報通信技術など)の発達を考える
- 個人情報が広まりやすくなったことで、新たに保護の必要が生じたことを結びつける
答え: 情報通信技術の発達により個人情報が広まりやすくなり、私生活を守る必要性が高まったから
つまずきやすいところ
自由権と社会権を、どちらも「国から与えられる同じ種類の権利」だと考える
自由権は国家からの干渉を排除する権利、社会権は国家に積極的な行動を求める権利で、性質が反対
憲法の公布日と施行日を混同する
公布(1946年11月3日)は内容を国民に知らせること、施行(1947年5月3日)は実際に効力をもつことで、意味がちがう
たしかめ方
- 「新しい人権」を1つ挙げ、それが憲法のどの条文をもとに主張されているかを説明できるか確かめる。