物基で学んだ運動の考え方を、運動量・円運動・単振動・万有引力へと広げます。特に「衝突の前後で運動量が保存される」という見方が中心です。
だいじな考え方
- 運動量はp=mvで表され、外力(合力)がはたらかなければ、衝突や合体の前後で運動量の総和は保存されます(運動量保存則)。
- 円運動では、速さが一定でも向きが変わり続けるため、常に円の中心へ向かう向心力が必要です。向心力は実在する力の合力であり、遠心力は回転する立場から見える見かけの力です。
- 単振動は、変位に比例して中心へ戻す力(復元力)がはたらく運動で、周期は振幅の大きさに関係なく一定になります(等時性)。
- 万有引力は、質量を持つ2物体の間にはたらく引力で、F=GMm/r2(Gは万有引力定数)と表され、距離の2乗に反比例します。
外力がなければ、衝突の前後で運動量の総和は変わらない。
やりかた
- 衝突・合体の問題では、衝突前後の運動量の合計を書き出す
- 運動量保存則(m1v1+m2v2=m1v1'+m2v2')を立てる
- 円運動・単振動では、はたらく力のうち中心(復元力)へ向かう成分を確認する
- 求めたい量について方程式を解く
れい
問題: 質量2.0kg、速度3.0m/sの物体が、静止していた質量1.0kgの物体に衝突し、そのまま合体した。合体後の速さを求めよ。
- 衝突前の運動量の合計=2.0×3.0+1.0×0=6.0kg・m/s
- 合体後は1つの物体(質量3.0kg)として動く
- 運動量保存則より6.0=(2.0+1.0)×v'
- v'=6.0/3.0=2.0m/s
答え: 2.0m/s
つまずきやすいところ
外力がある場合にも運動量保存則をそのまま使ってしまう
運動量保存則が成り立つのは、外力(合力)がはたらかない、または無視できるときだけ
向心力を、遠心力と同じ実在する力だと考えてしまう
向心力は円の中心へ向かう実際の力の合力。遠心力は回転する立場から見た見かけの力
単振動の周期は振幅を大きくすると長くなると考える
単振動の周期は振幅によらず一定(等時性)で、ばね定数や質量など運動の条件だけで決まる
たしかめ方
- 求めた速さから合体後の運動量を計算し直し、衝突前の運動量の合計と一致するかを確かめます。
- 円運動や単振動では、力の向きが常に中心を向いているかを図にかいて確認します。