物質が固体・液体・気体のどの状態になるかは、温度と圧力で決まります。蒸気圧・状態図・浸透圧という3つの考え方を通して、状態の変化を量的に扱います。
だいじな考え方
- 蒸気圧は、液体と気体がつり合っている(蒸発する分子の数と凝縮する分子の数が等しい)ときの気体の圧力です。蒸気圧は温度が上がるほど大きくなり、液体の量には関係しません。
- 沸点は、蒸気圧が外から加わる圧力(大気圧)と等しくなる温度です。気圧が下がると、より低い温度で沸点に達します。
- 状態図は、温度と圧力によって物質がどの状態(固体・液体・気体)にあるかを表した図で、境界線上ではその2つの状態が共存します。
- 浸透圧は、半透膜をはさんで溶液と溶媒(または濃度の異なる溶液)が接するとき、溶媒が移動しようとする圧力で、Π=cRT(cはモル濃度、Tは絶対温度)と表せます。
蒸気圧は温度だけで決まり、液体の量には関係しない。
やりかた
- 蒸気圧の問題では、その温度での蒸気圧を状態図やグラフから読み取る
- 沸点を求めるときは、蒸気圧が外圧と等しくなる温度を探す
- 浸透圧の問題では、モル濃度cと絶対温度Tを確認する
- Π=cRTに代入して浸透圧を求める
れい
問題: 0.10mol/Lのグルコース水溶液の27℃における浸透圧を求めよ。気体定数R=8.3×103Pa・L/(mol・K)とする。
- c=0.10mol/L、T=27+273=300K
- Π=cRTに代入する
- Π=0.10×8.3×103×300
答え: 2.49×105Pa
つまずきやすいところ
蒸気圧は液体の量が多いほど大きくなると考えてしまう
蒸気圧は温度だけで決まり、液体の量には関係しない
沸点は蒸気圧が0になる温度だと考えてしまう
沸点は蒸気圧が外圧(大気圧)と等しくなる温度
浸透圧の式に、絶対温度でなく摂氏の温度をそのまま代入してしまう
Π=cRTのTは絶対温度(K)。摂氏の場合は273を加えてから代入する
たしかめ方
- 求めた浸透圧の単位(Pa)が、代入した気体定数の単位と対応しているかを確認します。
- 温度を絶対温度に直したかどうか、もう一度273を足した後の値になっているか見直します。