くじやさいころのように値が偶然で決まる確率変数の平均・分散を求め、標本から母集団を推定する単元です。
だいじな考え方
- 確率変数Xは、起こることがらに応じて値が決まる変数です。Xの平均を期待値E(X)、散らばりを分散V(X)といい、それぞれ確率の分布表から計算します。
- 期待値は、とりうる値×その値をとる確率を、すべてたし合わせて求めます。
- 1回の成功確率がpの試行をn回くり返すとき、成功回数が従う分布を二項分布B(n, p)といい、平均はnp、分散はnp(1-p)になります。
- 標本の大きさが大きいとき、標本平均の分布は正規分布に近づきます(中心極限定理)。これを利用して、母集団の平均や比率を推定する(区間推定)ことができます。
期待値は、(値×確率)をすべてたした数。
やりかた
- 確率変数Xがとりうる値と、それぞれの確率を表にする
- 期待値E(X)は、(値×確率)を各行で計算し、すべてたす
- 二項分布なら、平均はnp、分散はnp(1-p)の式にn、pをあてはめる
- 標本から母集団を推定するときは、標本平均・標本比率を求めてから、正規分布を使って区間を作る
れい
問題: 当たる確率が1/5のくじを36回引くときの、当たりの回数の期待値を求めなさい。
- これは成功確率p=1/5の試行をn=36回くり返す二項分布
- 二項分布の平均はnp
- 36×1/5を計算する
- 36/5
答え: 36/5
つまずきやすいところ
期待値を求めるのに、値だけをたし合わせて確率をかけ忘れてしまう
期待値は値×確率を各場合で計算してからたす。確率をかけずにたすと過大な値になる
二項分布の分散を、np(1-p)ではなくnpのままにしてしまう
平均はnp、分散はnp(1-p)。(1-p)をかけ忘れないように注意する
確率変数のとりうる値の確率をすべてたしても1にならないのに気づかず計算を進めてしまう
確率の分布表を作ったら、すべての確率をたして1になるかを先に確認する
たしかめ方
- 確率変数のすべての確率をたして1になっているかを確認します。ならなければ分布表そのものが誤りです。
- 二項分布の期待値npを求めたら、n回のうち何回くらい成功しそうかという感覚(全体のp倍くらい)と近い値になっているかを見ます。