生物どうしのつながり(食物連鎖)と、炭素などの物質が生態系の中をどう循環するかを学ぶ単元です。
だいじな考え方
- 生態系の中で、生物は「食う・食われる」の関係でつながっています。これを一直線に見ると食物連鎖ですが、実際には複数の生物が絡み合う食物網になっています。
- 生産者(植物など)が作った有機物のエネルギーは、一次消費者、二次消費者へと運ばれますが、各段階で呼吸や排出によって多くが失われるため、上位の栄養段階ほど利用できるエネルギー・生物量は少なくなります。
- 炭素などの物質は、光合成による取り込みと呼吸による放出をくり返しながら生態系の中を循環します。物質は循環しますが、エネルギーは一方向に流れ、最終的には熱として生態系の外に失われるという違いがあります。
- 外来生物の侵入や環境の変化によって、自然に保たれてきた生態系のバランスも崩れることがあります。
物質は循環するが、エネルギーは一方向に流れて最後は熱になる。
やりかた
- 生物どうしの「食う・食われる」の関係を図にする
- 生産者から上位の消費者へ、エネルギーがどう受け渡されるかを追う
- 各段階で呼吸・排出によって失われる分があることを考慮する
- 炭素の動きを、光合成(取り込み)と呼吸(放出)に分けて追う
れい
問題: ある生態系で、生産者が作った有機物の総量に比べ、一次消費者の成長に使われる量が少ない理由を説明せよ。
- 生産者が作った有機物の一部は、生産者自身の呼吸で消費される
- 残りを一次消費者が食べても、消化されない分は排出される
- 消化・吸収された分も、多くは呼吸によって消費され、成長に使われるのは一部だけになる
答え: 各栄養段階で呼吸や排出によってエネルギーの多くが失われるため
つまずきやすいところ
食物連鎖を、一直線のつながりだけだと考えてしまう
実際には複数の生物が複雑に絡み合った食物網になっている
物質の循環とエネルギーの流れを、同じように「循環する」と考える
炭素などの物質は循環するが、エネルギーは一方向に流れて最後は熱として失われ、循環しない
生態系のバランスは人間が手を加えない限り絶対に変わらないと考える
外来生物の侵入や環境変化によって、自然のバランスも崩れることがある
たしかめ方
- 挙げた栄養段階のうち、どこで有機物やエネルギーが減っているかを、呼吸・排出・成長の3つに分けて書き出し、合計がもとの量を超えていないか確かめます。
- 炭素の動きを図にかき、光合成による矢印と呼吸による矢印が逆向きになっているかを確認します。