体温や血糖値などを一定に保つしくみ(恒常性)を、自律神経・ホルモン・免疫のはたらきから理解する単元です。
だいじな考え方
- 恒常性(ホメオスタシス)は、体内の環境を一定の範囲に保とうとするしくみです。自律神経とホルモンが中心となって調節します。
- 自律神経には交感神経と副交感神経があり、互いに逆の作用(拮抗的)をします。交感神経は活動時・緊張時に、副交感神経は休息時に優位になります。
- ホルモンは血液によって全身に運ばれ、特定の器官(標的器官)にだけ作用します。神経による調節より作用は遅いですが、広範囲に持続的にはたらきます。
- 免疫は、体内に侵入した異物(抗原)に対して抗体などが結合して排除するしくみで、抗体は特定の抗原にしか結合しないという特異性を持ちます。
交感神経と副交感神経は、互いに逆の向きにはたらく。
やりかた
- 何の量(血糖値・体温など)が、増えすぎたか減りすぎたかを確認する
- どの器官がその変化を感知するかを考える
- 血糖値ならすい臓、体温なら間脳などが出すホルモンや神経の指令を考える
- そのホルモンや神経のはたらきで、量がもとに戻る向きに変化することを確認する
れい
問題: 食後に血糖値が上がりすぎたとき、体はどのように血糖値を下げるか説明せよ。
- すい臓のランゲルハンス島B細胞が血糖値の上昇を感知する
- B細胞からインスリンが血液中に分泌される
- インスリンは細胞への糖の取り込みや、肝臓でのグリコーゲンへの合成を促進する
答え: インスリンの分泌によって血糖値を下げる
つまずきやすいところ
交感神経も副交感神経も、両方とも体を興奮させると考えてしまう
交感神経は活動時、副交感神経は休息時にはたらき、互いに逆の作用をする
ホルモンは神経のように瞬時に、狭い範囲だけに作用すると考える
ホルモンは血液で全身に運ばれ、神経より作用は遅いが持続的で広い範囲にはたらく
抗体があれば、どんな病原体にも効くと考えてしまう
抗体は特定の抗原にしか結合しない(抗原抗体反応の特異性)ので、病原体ごとに異なる抗体が必要
たしかめ方
- 血糖値が下がりすぎた場合(グルカゴンやアドレナリンが働く場合)も同じ手順で説明できるか、自分で試してみます。
- 交感神経と副交感神経のはたらきを、心拍数など具体的な器官で対にして言えるか確認します。