酸素の授受だけでなく、電子の授受によって酸化・還元を判断できるようにする単元です。酸化数の変化、イオン化傾向、電池のしくみを扱います。
だいじな考え方
- 酸化とは電子を失うこと、還元とは電子を受け取ることです。これを数値で追いやすくしたのが酸化数で、酸化数が増えれば酸化された、減れば還元されたと判断できます。
- 酸化数を求める規則は、単体の原子の酸化数は0、化合物中の酸素は基本-2、水素は基本+1、化合物全体の酸化数の合計は0(イオンならその電荷)というものです。
- イオン化傾向は、金属が水溶液中で陽イオンになろうとする性質の強さの順です。イオン化傾向が大きい金属ほど電子を失いやすく、酸化されやすいといえます。
- 電池は酸化還元反応を利用して電子を外部回路に流す装置です。電子を放出する(酸化反応が起こる)側が負極、電子を受け取る(還元反応が起こる)側が正極です。
酸化数が増えたら酸化、減ったら還元。
やりかた
- 反応の前後で、注目する原子の酸化数を求める
- 酸化数の増減を比べ、酸化されたか還元されたかを判断する
- 電池の問題では、イオン化傾向の大きい金属が電子を放出する負極になると考える
- 負極では酸化反応、正極では還元反応が起きていることを確認する
れい
問題: 反応2Mg+O2→2MgOにおいて、Mgは酸化されたか還元されたか答えよ。
- 反応前、単体のMgの酸化数は0
- MgO中では、酸素の酸化数が-2、化合物全体で0になるようにMgの酸化数を決めると+2
- Mgの酸化数は0から+2へ増加している
- 酸化数が増加したので酸化された
答え: 酸化された
つまずきやすいところ
酸化・還元を、酸素と結びつくか離れるかだけで判断してしまう
酸素が関わらない反応もあるので、酸化数の増減(電子の授受)で判断する
イオン化傾向が大きい金属ほど酸化されにくいと逆に覚えてしまう
イオン化傾向が大きい金属ほど陽イオンになりやすく、電子を失いやすい=酸化されやすい
電池の負極・正極を、電子の流れる向きだけで丸暗記して混乱する
負極は酸化反応(電子を放出)が起こる側、正極は還元反応(電子を受け取る)が起こる側と、反応の種類で覚える
たしかめ方
- 反応式に出てくるすべての原子の酸化数を求め、酸化された原子と還元された原子が必ず両方あることを確認します(片方だけの反応はない)。
- 電池の問題では、電子が負極から導線を通って正極へ流れる向きを図にかいて確かめます。